三佐和ブログ


オアシスⅡからの水分蒸発量58 2025年06月20日

6月14日から20日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.0㍑/㎡・日、芝生からの蒸発量は1.0㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は2.0㍑/㎡・日でした。今回の測定から直射日光が当たるのを避けるためにオアシスⅡを室外機の上に移したので、測定の継続性は失われましたが、夏に向けて西洋芝の衰退をなるべく防ぎながら、水分蒸発量の測定をすることを目標にしました。

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今年の梅雨は、太平洋高気圧の張り出しが強いので梅雨前線が消えて、東京の気温も高くなっています。上のグラフの推移をみるとオアシスⅡの表面や周囲からの水分蒸発量は、芝生からの蒸発と比べて気温の変化に敏感に反応しています。

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気温が30度を超える中で、直射日光が当たらない室外機の上にのせたオアシスⅡですが、気を付けて芝生の成長を見守ります。6月20日撮影

ヒートアイランドにオアシスを!オアシスからの水の循環イメージ 2025年06月16日

先のblogで大田区産業プラザPIOや新宿事務所でのオアシスからの水分蒸発量の観察を通して、東京都内の雨水の循環のイメージを描きました。「オアシスⅡからの水分蒸発量57」今回はこのイメージをパーセンテージで表現しようと思います。降雨量を100%とした場合90%の水がオアシスから蒸発します。そして残りの10%の水がオアシスに保水されます。下記のイメージレイアウトをご覧ください。

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オアシスから蒸発する90%の水分の内45%が芝生から、残りの45%がオアシスの表面の保水された土から蒸発するイメージです。もしオアシスに芝生が生えていない場合、オアシスの表面から蒸発する水分量は45%で降雨量の半分以下になるということです。

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オアシスに芝生が生えていると降雨量の90%の水がオアシスから蒸発することになります。つまり地表からの蒸発量とほぼ同じ蒸発量が芝生からの蒸発で加わるということですね。植物が生息することで大気中の水分量が増え、雨水の循環は保たれます。そして植物の生息が失われることで、雨水の循環が失われて都市は砂漠化してゆきます。ヒートアイランドにオアシスを!

オアシスⅡからの水分蒸発量57 2025年06月13日

6月7日から6月13日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.8㍑・/㎡・日、芝生からの蒸発量は1.2㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は1.6㍑/㎡・日でした。今回はオアシスⅡと周囲からの蒸発量が若干増えたのに対して、芝生からの蒸発量は横ばいでした。250613レイアウト.png

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何回もブログでお話ししてきましたが、大田区産業プラザPIOや新宿事務所でのオアシスからの水分蒸発量の観察を通して、東京都内の雨水の循環のイメージを描きました。それは東京の年間降水量の平均値が4.4mm/㎡・日(理科年表参照)、オアシスからの水分蒸発量が4mm/㎡・日で、内訳は芝生からの蒸発量が2mm/㎡・日、そしてオアシスの地表の土や水からの水分蒸発量が2mm/㎡・日というものです。下記のレイアウトをご覧ください。

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降雨量に恵まれた温帯のヒートアイランド東京で芝生を育てると、降雨量のおよそ90%が大気中に蒸発して、残りの10%が地中に保水される予想です。そして大気中に蒸発する水分の内50%が芝生から、そして50%が地表から蒸発するイメージです。芝生や地表からの蒸発量が降雨量よりも少ないことで、地中に水が保たれます。そして地中に保水された水分のおよそ50%を芝生が蒸発させることで、雨水の循環が保たれる仕組みです。

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芝生をはじめとする植物が失われることで、その土地の雨水の循環がなくなり砂漠化が進んで行くのでしょうね。東京も梅雨に入り、新宿事務所のオアシスⅡの芝生もようやく芝刈りをしました。これから夏至に向けて気温や湿度が上がって行き西洋芝にとって苦手な季節を迎えます。よく注意しながら芝生の成長を見守ります。6月13日撮影 参考ブログ:植物は土地の力 ヒートアイランドのビオトープオアシスⅡ 

オアシスⅡからの水分蒸発量56 2025年06月06日

5月31日から6月6日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.5㍑/㎡・日、芝生からの蒸発量は1.2㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は1.28㍑/㎡・日でした。今回はオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が若干増えたようです。

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新宿事務所のベランダに設置したオアシスⅡに7日のインターバルで給水を続けて2年目に入りました。芝生が育つ環境の気温や湿度の変化、そして日差しや風の当たり方は複雑です。それでもこの一年の経験を活かしながら西洋芝が育つことが出来る環境を整えたいと思います。

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写真を見てもわかるように西洋芝ケンタッキーブルグラス、ペレニアルライグラス、トールフェスクの混合種が伸びすぎてしまいました。近々芝生を刈ろうと思います。6月6日撮影

土地の保水量2 2025年06月05日

2024年5月25日のblogで土地の保水力についてお話ししました。土地の保水力 今回は昨年の5月から新宿事務所のベランダのオアシスⅡで1年を通して観察した水分の蒸発量の測定に基づき、改めて土地の保水力を考えてみたいと思います。今回の測定ではオアシスⅡから蒸発量を、オアシスⅡの芝生からの蒸発量と芝生以外からの蒸発量を分けて測定しました。そして芝生以外の蒸発量は、オアシスⅡの横に設置した計量容器からの水分蒸発量と同じであるという考え方を取りました。つまりオアシスⅡに給水した水量から、オアシスⅡの周囲からの水分蒸発量と、オアシスⅡの基盤であるガーデンクリートとに保水されている水量を差し引いた量を芝生からの水分蒸発量としました。

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7日に一度の給水を続けると、7日目にはオアシスⅡの容器の底の水は無くなりますが、ガーデンクリートはまだ保水されています。これが土地の保水量ですね。植物が生えている環境では降雨量が蒸発量より多く、雨水は土に浸透します。そして浸透した水を植物の根が吸引して、葉を通して大気中に蒸発させて雨水の循環は保たれます。

オアシスⅡからの水分蒸発量の測定をしてわかったこと 2025年06月02日

大田区産業プラザPIOや新宿事務所のオアシス1の水分蒸発量の測定では、オアシス1の表面を覆う芝生や土からの水分蒸発量の合計がわかりました。そして2024年5月から2025年5月まで新宿事務所のベランダにオアシスⅡを設置して給水のインターバルを7日にした水分蒸発量の測定はでは、オアシスⅡの表面を覆う芝生と、土からの水分蒸発量を分けて測定できました。その結果は芝生からの水分蒸発量が1.2㍑/㎡・日、土からの水分蒸発量が1.8㍑/㎡・日で、オアシスⅡ全体からの水分蒸発量は3.0㍑/㎡・日でした。(ちなみに土の表面からの水分蒸発量は、周囲の水面からの水分蒸発量と同じとみなしています。)

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芝生の茎と茎の間は土で覆われています。土の表面積は芝生の茎が点で生えているので、かなり広いと考えられます。そこで芝生が生えている場所から蒸発する水量は芝生の葉の表面と、芝生を支える土の表面から蒸発する水量の合計であると考えます。

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今回の測定でオアシスⅡの土からの水分蒸発量1.8㍑/㎡・日に対して芝生からの水分蒸発量が1.2㍑/㎡・日であったのは、土と芝生からの水分蒸発の仕組みに違いがあったからではと考えられます。土は太陽光や風の影響に敏感に反応して水分を蒸発させますが、芝生は根が土中の水分を吸収して茎を通して葉から蒸発する仕組みをとっています。その違いは水分蒸発量のグラフを見てからもわかります。1年を通して芝生からの水分蒸発量の変化は、オアシスIIの土や水からの水分蒸発量の変化よりも小さいことがわかります。下のグラフをご覧ください。緑色のグラフが芝生からの水分蒸発量の推移、オレンジ色のグラフが土や周囲からの水分蒸発量の推移です。

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緑豊かな土地が砂漠に変わるのは、土地からの水分蒸発量の半分近くを占めていた植物からの水分蒸発量が失われることで、大気中に放出される水蒸気の量が減り、雨水の循環が失われるからでしょうね。ヒートアイランドにオアシスⅡを設置することで都市ににオアシスを作ります。

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ヒートアイランドに潤いをあたえるオアシスⅡ 2025年05月31日

先のblogでもお話ししましたが2024年5月から2025年5月までの、芝生を育てている植栽装置オアシスⅡからの年平均の水分蒸発量は3.0㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.2㍑/㎡・日でした。つまりオアシスⅡから蒸発している水分蒸発量は芝生からの蒸発量が1.2㍑/㎡・日、芝生以外の土や水から蒸発量は1.8㍑/㎡・日ということになります。これはオアシスⅡからの水分蒸発量の40%が芝生、60%がオアシスⅡの土や水からの水分蒸発量になりますね。250523レイアウト2.png

つまり土中に伸びた芝生の根を通して土に含まれている40%の水が吸い上げられるということです。そして残りの土や水から蒸発する60%の水と合わせて100%の水がオアシスⅡから蒸発してゆくということだと思います。芝生が生えていないとオアシスⅡからは土中から60%の水しか蒸発しないということですね。

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植物の生えたオアシスⅡが都市にあると、植物を通して大気中に蒸発してゆく水が加わります。コンクリートジャングルとアスファルト砂漠に覆われたヒートアイランドを、オアシスⅡで植物を育てることで都市に潤いを与えます。

オアシスⅡからの水分蒸発量54 2025年05月23日

5月17日から23日までオアシスⅡからの水分蒸発量は3.0㍑/㎡・日、芝生からの蒸発量は0.9㍑/㎡・日、周囲からの蒸発量は2.14㍑/㎡・日でした。今回は芝生と比べてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が増えたようです。

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オアシスⅡへの給水のインターバルを7日にして測定して1年が経過しました。年間の平均測定値はオアシスⅡからの水分蒸発量は3.0㍑/㎡・日、芝生からの蒸発量は1.2㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は1.8㍑/㎡・日でした。そしてオアシスⅡへの平均給水量は3.3㍑/㎡・日でした。下記のレイアウトとグラフをご覧ください。

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2021年4月から2022年4月まで、新宿事務所のベランダでオアシス1を使用して西洋芝からの水分蒸発量を測定したデータは下記の通りです。

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同じ新宿事務所のベランダで測定したデータですが、その違いは今回の測定では芝生からの水分蒸発量が少なくなったことです。いくつか理由が考えられますが、今回の測定では昨年の7月の下旬から芝生のGrowth potential(成長能)が著しく低下したことがグラフから見られます。オアシス1では直射日光の全く当たらない場所で芝生を育てましたが、オアシスⅡでは午後のなると直射日光が芝生に直接当たる場所で育てたので、夏の強い直射日光が芝生の成長能を低下させたと考えられます。下記の写真をご覧ください。

ベランダの室外機の上に設置したオアシス1の芝生の様子。直射日光は当たりません。

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オアシスⅡをベランダに置いて生育している芝生の様子。午後になると直射日光が当たります。

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これからもオアシスⅡを同じ場所に設置して水分蒸発量を測定する予定ですが、西洋芝が夏の強い直射日光から守られる対策を考えたいと思います。5月23日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量53 2025年05月16日

5月10日から16日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.9㍑/㎡・日、芝生からの蒸発量は1.5㍑/㎡・日、そして周囲からの水分蒸発量は1.42㍑/㎡・日でした。今回は久しぶりに芝生からの水分蒸発量が周囲からの蒸発量よりも若干上回りました。250516レイアウト.png

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東京も初夏を迎え西洋芝の成長に最適な気温になってきました。それに伴い、芝生からの水分蒸発量も増えてきたのでしょうね。

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来週で芝生への給水の間隔を7日にして、給水と水分の蒸発量を測定して1年になります。これで年間平均のデータが取れますが楽しみです。5月16日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量52 2025年05月09日

5月3日から9日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.8㍑/㎡・日、芝生からの蒸発量は1.2㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は1.6㍑/㎡・日でした。今年のゴールデンウイークは涼しい気候に覆われたせいか、東京は心地よい気候の中でゴールデンウイークを過ごしました。そのせいかオアシスⅡや周囲からの水分蒸発量が減り、芝生からの水分蒸発量が増えました。

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ネットの天気予報では高めの気温を予想しがちですが、実際に新宿のマンションのベランダで芝生からの水分蒸発量を測定してみると、蒸発量はよりデリケートに変化しています。自然はその土地に見合った気温や湿度の変化を続けているようですね。まさに自然はその土地の力です。

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春分を過ぎて太陽の角度も高くなってきたせいか、午後になるとベランダにあたる太陽光も強くなりました。芝生も光に反応して伸びる速さが早くなってきたようです。5月9日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量51 2025年05月02日

4月26日から5月2日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.0㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発絵用は0.9㍑/㎡・日、オアシスⅡ周辺からの水分蒸発量は2.1㍑/㎡・日でした。今回の測定では土や水からの水分蒸発量がやや増えたのに対して芝生からの水分蒸発量は、前回の測定とほぼ同じでした。

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今日の東京は気温が低く雨模様の天気ですが、5月に入り初夏の気候に変わってきています。明日からは東京も天気が良くなるようです。私はゴールデンウイーク中の植物への水やりを失敗して、植物を枯らしてしまうことがあるのですが、これからの一週間の植物への水遣りに気を付けようと思います。

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二週間前に刈った芝生も、青々とした若葉を伸ばしてきました。芝生からの水分蒸発量の推移を見ながら、時々芝刈りをしようと思います。5月2日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量50 2025年04月25日

4月12日から25日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.8㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は0.9㍑/㎡・日、そしてオアシスⅡ周囲からの蒸発量は1.85㍑/㎡・日でした。今回はどの数値も前回と比べて下がりました。

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週末から始まるゴールデンウイークを前にして、芝生からの水分蒸発量は下がりましたが、春から初夏にかけての季節の移り目を迎えていることに気を付けて、芝生が枯れないように水位の変化を見守ろうと思います。

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先週末に刈った西洋芝から新しい葉が伸びてきました。葉が伸びる速さが早いようです。4月25日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量49 2025年04月19日

4月12日から18日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.2㍑/㎡・日、芝生からの蒸発量は1.1㍑/㎡・日、周囲からの蒸発絵用は2.07㍑/㎡・日でした。今回もオアシスⅡの土や水、そして周囲の水の蒸発量は大きく変化しましたが、芝生からの水分蒸発量には大きな変化が見られませんでした。

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4月も終盤を迎え、もうすぐゴールデンウイークが始まります。東京はゴールデンウィークを境にして初夏の気候に変わります。それでなくても最近の東京は急に気温が高くなる傾向が見られます。これからは芝生からの水分蒸発にさらに気を付けて、春から初夏への気候の変化に対応しようと思います。

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久しぶりに芝を刈りました。芝を刈ったことがこれからの芝生からの水分蒸発に、どのような影響を及ぼすか注意深く見守ろうと思います。4月19日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量48 2025年04月11日

4月5日から11日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.2㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.1㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.07㍑/㎡・日でした。今回の測定でもオアシスⅡの土や周囲の水のからの蒸発は気温や湿度の変化に敏感に反応していますが、芝生からの水分蒸発量には大きな変化が見られませんでした。

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何回もブログでお話ししましたが芝生は葉から水分が蒸発することで、茎に吸引力が働きその力が根に伝わって周囲の土から水を吸い上げる仕組みがあります。芝生は葉から水分を蒸発させることで、表面温度を調節して太陽光エネルギーから自らを守ります。芝生は太陽光エネルギーを利用することで独自の水の循環を作り出します。

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芝生をはじめ、地球に存在する生物は太陽に支えながら、それぞれの生命を保つ仕組みを作り出しているようですね。4月11日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量47 2025年04月04日

3月29日から4月4日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.5㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.1㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は1.42㍑/㎡・日でした。今回の測定中、東京の気温は急に低くなり、それにつれて土や水からの水分蒸発は気温や湿度に敏感に反応して下がりました。250404レイアウト.png

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それに対して芝生からの水分蒸発量は若干増えました。やはり芝生は周囲の気温や湿度の変化に反応しながらも、独自の水の循環システムに従いながら水分の蒸発を行っているようですね。

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来週から東京は、ようやく本格的な春の気候を迎えるようです。冬の間に伸び放題にしてきた芝もそろそろ刈ろうと思います。4月4日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量46 2025年03月28日

3月22日から28日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.7㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1㍑/㎡・日、そして周囲からの水分蒸発量は2.71㍑/㎡・日でした。春分が過ぎて東京の気温は急に高くなり28日には室内の気温が久しぶりに20度を超えました。

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気温の上昇に伴い、オアシスⅡや周囲の水からの水分蒸発量は大きく変化しましたが、芝生からの水分蒸発量には大きな変化が見られませんでした。これは土や水からの水分蒸発量が周囲の気温や湿度に敏感に反応するのに対して、芝生からの水分蒸発量は芝生独自の循環システム、つまり葉から水分蒸発することで茎に吸引力が働き、その力で根が周囲の土から水を吸い上げるシステムの働きで、土や水より周囲の気温や湿度に敏感に反応しないからかもしれません。

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気温が高くなるにつれて西洋芝も新しい葉がよく伸びてきました。3月28日撮影

オアシスからの水分蒸発量45 2025年03月21日

3月15日から21日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.6㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.2㍑/㎡・日、そしてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.42㍑/㎡・日でした。この一週間の水分蒸発量はいずれも前回のデータを上回りました。

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昨日は春分でした。これから東京の気温や湿度は昨年のように上昇に転ずると思いますが、それにつれてオアシスⅡや周囲からの水分蒸発量も増えてゆく事でしょうね。

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これからオアシスⅡの西洋芝も、育つのに気持ちの良い季節を迎えます。しばらくしてから芝刈りをしようと思います。3月21日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量44 2025年03月14日

3月8日から14日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.3㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は1.28㍑/㎡・日でした。今回はオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が前回と同じなのに対して、オアシスⅡと芝生からの水分蒸発量が若干増えました。

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東京は昨日から気温が高くなってきました。室内の気温と湿度も底を迎えたようです。来週の測定日は春分の日の翌日です。これから気温が高くなるにつれてオアシスⅡや周囲からの水分蒸発量も高くなってきそうですね。

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オアシスⅡで育てているケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラス、トールフェスクの混合芝も寒さから解放されて成長を続けることを期待します。3月14日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量43 2025年03月07日

3月1日から3月7日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.0㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は0.7㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.28㍑/㎡・日で、いずれの数値も前回の測定値を下回りました。

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3月に入り東京は寒の戻りで気温が下がりました。その影響でしょうかオアシスⅡや芝生、そしてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量も減りました。昨年の気温の推移をみると、これから春分にかけてが気温の底を迎えそうです。それに伴いオアシスⅡからの水分蒸発量も底を迎えているようですね。

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東京の気温が底を迎える中で、オアシスⅡの芝生は少しづつですが成長を続けています。3月7日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量42 2025年03月01日

2月22日から2月28日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.6㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.2㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.42㍑/㎡・日で前回の測定値と同じでした。

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今週は中ごろから気温が高くなってきたのですが来週は再び気温が下がるようです。これから三寒四温を繰り返しながら春分に向けて東京の自然は変化してゆきます。上の気温の変化のグラフを見ても寒い気候はもうすぐ終わります。

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オアシスⅡの西洋芝も無事に気温の低い季節を乗り切ったようです。芝生も少しづつ成長を続けているようです。2月28日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量41 2025年02月21日

2月15日から2月21日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.6㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.2㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.42㍑/㎡・日でした。

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今週は大陸からの寒波の影響で東京の気温も下がりました。それにつれて記録したすべての数値も若干下がったようです。やはり気温は植物や土地からの水分蒸発量に、大きな影響を与えているようですね。来週の後半は東京の気温も高くなる予想です。それにつれて芝生や土、水からの水分蒸発量がどのように変化するか楽しみです。

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                        2月21日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量40 2025年02月14日

2月8日から14日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.8㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.2㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は1.57㍑/㎡・日でした。今週は気候がやや暖かかったせいか、先週と比べてすべての数値が上昇しました。

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今年の日本は周囲の海水温が高いようで、大陸からの寒波を受ける日本海側の地域では大雪に見舞われています。太平洋側の東京は雪の影響はないのですが、来週はまた寒波が押し寄せるようなので気温が下がるようです。その中で新宿事務所の土地の力(気温、湿度、日差しや風の当たり具合、etc)がどのように変化して、オアシスⅡからの水分蒸発量にどのように影響するのか見守ろうと思います。

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                      2月14日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量39 2025年02月07日

2月1日から2月7日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.5㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.1㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.44㍑/㎡・日でした。今回はオアシスⅡからとオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が増えて、芝生からの水分蒸発量は横ばいでした。

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オアシスⅡや周囲からの水分蒸発量が増えた中で、芝生からの水分蒸発量が横ばいであることは、気温が下がった中で西洋芝のGrowth Potentialが横ばいか、下がっているからでしょうか?2月は一年の中で気温が最も低い月です。これからも西洋芝のGrowth Potentialを気を付けて見てゆこうと思います。

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                        2月7日撮影

オアシスⅡからの推移分蒸発量38 2025年02月01日

1月25日から1月31日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.3㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.0㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.28㍑/㎡・日でした。今回はオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が少し増えたようですね。

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オアシスⅡからの水分蒸発量は、オアシスⅡの土や水から蒸発量と芝生からの水分蒸発量を加えたものを表記しています。グラフをよく見ると、真夏の芝生のGrowth Potentialの衰退期には、オアシスⅡからの水分蒸発量とオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は似たようなグラフの動きをしています。そして秋にかけて芝生の成長が活発になると、オアシスⅡとオアシスⅡ周辺の水分蒸発量は異なった動きをしているようですね。

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今日から2月です。東京は一年を通して一番気温が下がる季節を向かえますが、寒さの中でGrowth Potentialの落ちた西洋芝は葉の緑を豊かに保っています。1月31日撮影

世界各国の芝生からの水分蒸発量予測 2025年01月27日

芝生からの水分蒸発量は気温だけでは決まりません。気温のほかにも湿度や風や光の当たり具合、降雨量などその土地の様々な自然の力が絡み合いながら水分の蒸発量に影響を与えています。しかし気温はその土地の自然の力の中でも大きな影響を与えている要因だと思います。そこで東京で測定をしているオアシス1、オアシスⅡの芝生からの水分蒸発量と東京の平均気温を基準として、世界各地でオアシス1、オアシスⅡを使用する場合の水分蒸発量を予測しました。下記の表をご覧ください。各国の数値は理科年表2024を参照しました。

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東京では、あえて寒冷地型の西洋芝を使用して芝生からの水分蒸発量を測定しています。西洋芝は夏になると生育ポテンシャルGrowth Potenntialが落ちますが一年を通して芝生からの水分を蒸発する活動を続けています。しかし今回予測した亜熱帯、熱帯、乾燥帯、砂漠では他の芝生を探さなければいけませんね。

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世界各地で芝生を探すには、その土地の自然の力に合った芝生、例えばゴルフ場やスポーツ施設で生育されている芝生が参考になりそうです。

オアシスⅡからの水分蒸発量37 2025年01月24日

1月18日から1月24日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.1㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.2㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は0.93㍑/㎡・日でした。先週と比べてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が少なくなったようですね。

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新年を迎え新宿事務所の室内の気温はほぼ横ばいで推移しています。室外のベランダの気温も同じような傾向で推移していると思われますが、その中で今回はオアシスⅡ周囲からの水分量が減少しました。新宿事務所のベランダをとりまく自然の動きは私が測定する数値だけでは、単純に予測はつかないようですね。

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気温が15℃を下回り生育ポテンシャルGrowth potentialの落ちた西洋芝ケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラス、トールフェスクの混合種ですが、寒さの中で豊かな緑を保っています。1月24日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量36 2025年01月17日

1月11日から1月17日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は1.9㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は0.6㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.28㍑/㎡・日で、これらの数値は前回の測定値と同じでした。

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新年を迎え新宿事務所室内の気温は横ばいに推移しています。ベランダの外気温は室内よりも低いですが、同じような傾向で推移をしているようです。そこでオアシスⅡからの水分蒸発量も前回と同じように推移したと思われます。

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先のblogでもお話ししましたが芝生には成長に適した温度に基づく生育ポテンシャルGrowth Potentialというものがあります。西洋芝にとっては20℃を中心にして±5℃の気温、つまり15℃から25℃にかけての気温が、成長するのに最適な気温です。15℃を下回るベランダの気温で、西洋芝のGrowth Potentialは下がり、それにつれて芝生からの水分蒸発量も減っているようですね。それでも芝生は豊かな緑色を保って生きています。関連ブログ:2013 Japan Turf Show 1月17日撮影

芝生を包む自然の力 2025年01月14日

先のblogでオアシスⅡへの給水量がオーバーフローしてしまい、オアシスⅡの横でほぼ同じ条件で西洋芝を育てていおるオアシスⅢの給水量を代用したお話をしました。(オアシスⅡからの水分蒸発量34)芝生からの水分蒸発量の変化を記録するには観測記録の継続性が必要です。オアシスⅢへの給水量はオアシスⅡへの給水量と似た傾向を記録していました。

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私は1年を通してオアシスⅡからの芝生から蒸発してゆく水分量の変化の傾向を見ていますが、厳密な数値にはこだわりません。たまたま別の目的で水分蒸発量の変化を観測していたオアシスⅢがオアシスⅡの横にあったので助かりました。今回の測定のミスを通して芝生は周囲の温度、湿度、光や風の当たり具合という自然の力に包まれていることを改めて感じました。写真の手前がオアシスⅡ、奥がオアシスⅢです。1月14日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量35 2025年01月10日

1月4日から1月10日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は1.9㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は0.6㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.28㍑/㎡・日でした。今回はオアシスⅡやからの水分分蒸発量や芝生からの水分蒸発量、そして周囲からの水分蒸発量が全て減少しました。

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250110グラフ.png250110室温・湿度.png西洋芝には生育ポテンシャルGrouth potentialという機能があり、真夏の高温時や冬の低温時には成長力が弱まる傾向があります。周囲の気温や湿度が下がった中で、西洋芝は休眠することはありませんが成長力が弱まったのかもしれません。

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それでも青々とした芝生を見ていると、芝生の成長が衰えているようには見えませんね。1月10日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量34 2025年01月03日

12月28日から1月3日までのオアシスⅡの水分蒸発量は2.1㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は0.7㍑/㎡・日、オアシス周囲からの水分蒸発量は1.4㍑/㎡・日でした。なお前回の測定(12月21日から27日まで)の測定では、オアシスⅡへの給水量にオーバーフローがあったようで、給水量については同じ日、同じ場所で測定した、オアシスⅢの数値を代用しました。計測方法にミスがあり申し訳ありません。250104レイアウト.png

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今回の測定ではオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が増えたのに対して、オアシスⅡからの水分蒸発量が少し減りました。気温の低下に伴い芝生からの水分蒸発量が減ったのでしょうか?

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今回のミスを契機にオアシスⅡへの給水するときに、容器の周囲へのオーバーフローの確認をより気を付けたいと思います。1月3日撮影

一つの要因だけでは決められない自然の動き 2024年12月31日

新宿事務所のベランダで芝生からの水分蒸発量を調べていますが、芝生からの水分蒸発量は周囲の湿度、温度の変化、光や風の当たり具合などの影響を受けています。芝生が根から水を吸って葉から蒸発させてゆくシステムにも、微妙な変化があるようですね。例えば葉が成長して水分を蒸発させる面積が増える事などです。

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芝生からの水分蒸発量の変化という一つの現象を追いかけてみても、その変化には先に述べたような様々な要因が絡み合っています。我々は周囲を取り巻く自然現象の変化の要因を簡単に決めつけてはいけないと思います。最近では地球の気候変動要因を、人間が大気中に排出する温室効果ガスにあるという考え方がありますが、地球を取り巻くスケールの大きな自然現象の変化をわずかな要因だけに決めつけることはできません。我々日本人は縄文時代から、自然に宿る八百万の神々を感じながら生命をつないできました。これからも我々は自然に対して対立するのではなく、畏敬の念を持った姿勢で向き合いたいものです。写真は箱根大涌谷の水蒸気です。12月24日撮影 関連ブログ:都市の温暖化と地球の温暖化

オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量33 2024年12月27日

12月21日から27日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は4.4㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は3.1㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.28㍑/㎡・日でした。今回は芝生からの水分蒸発量が大幅に増えました。

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241227グラフ.png241227塩津恩・湿度.png

先週のblogで芝生からの水分蒸発量は気温に比例して、湿度に反比例するとお話ししましたが、芝生からの水分蒸発量の変化は気温や湿度以外の変化要因もあるようです。そして芝生からの水分蒸発量は気温や湿度にすぐ反応するのではなく、一呼吸おいてから反応するようですね。

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          気のせいか芝生の葉が、また伸びてきたようです。12月27日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量32 2024年12月20日

12月14日から20日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.8㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.5㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.28㍑/㎡・日でした。今回はオアシスⅡ、芝生からの水分蒸発量が減りオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が増えました。

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前回の測定で芝生からの水分蒸発量が増えたのは、芝生の表面積が増えたからだとお話ししましたが、今回の測定で芝生からの水分蒸発量が減った結果を見て、オアシスⅡを取り囲む自然の変化は複雑で、一つの現象を見ただけでは結論が出ないことがわかりました。自然(土地の力)は私が考えるよりも多くの変化要因が潜んでいるようです。

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芝生の成長と呼吸、そして芝生を取り囲む気温や湿度や風、その他の自然の変化は、単純ではないことを素直に受け止めなければいけませんね。12月20日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量31 2024年12月13日

12月7日から13日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.2㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は2.1㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は1.14㍑/㎡・日でした。前回の測定と比べて芝生からの水分蒸発量が増え、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は減りました。241213レイアウト.png241213グラフ.png

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温暖な東京も北からの冷気が支配し始めて,ようやく冬らしい気候になってきました。オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が減ったのは気温の低下に影響されているようです。それに対して芝生からの水分蒸発量が増えたのは湿度が下がる中で芝生が伸びて、水分蒸発を行う葉の表面積が増えたからでしょうか?

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当面の間、芝刈りをやめて芝生の成長と水分蒸発量の関係を調べようと思います。12月13日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量30 2024年12月06日

11月30日から12月6日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.3㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.8㍑/㎡・日、オアシス周囲からの水分蒸発量は1.5㍑/㎡・日でした。今回は芝生からの水分蒸発量が増えたのに対してオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は前回と同じでした。

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東京は12月に入っても暖かい日が続いてきましたが、明日からは気温も下がるようです。芝生からの水分蒸発量が気温の変化に影響を受けるのか楽しみです。

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                        12月6日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量29 2024年11月29日

11月23日から29日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.0㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.5㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量も1.5㍑/㎡・日でした。今回の測定ではオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量の増加が目立ちました。

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芝生や土、水からの水分蒸発量は周囲の気温、湿度、風、そして光の当たり具合等、土地の力の影響を受けながら変化します。最近は気温も下がってきたので、生きている芝生にとっては日中と夜間の寒暖差の影響もあるでしょうね。芝生にとって常に変化する自然現象が、水分の蒸発にどのように影響するのかグラフで見ると良くわかります。

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                      11月29日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量28 2024年11月22日

11月16日から22日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.8㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.8㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は1.0㍑/㎡・日でいずれも前回の測定値を上回りました。

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気温が低いにもかかわらず、芝生からの水分蒸発量は、芝生が枯れる前の5月,6月の水準まで回復してきました。芝生からの水分蒸発量は周囲の気温の変化よりも、自らが作り出すシステム、根から水を吸引して、葉から体外へ蒸発する水の循環を優先されているのでしょうか?

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                    11月22日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量27 2024年11月15日

11月9日から15日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.5㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.7㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発絵量は0.8㍑/㎡・日でした。今回の測定ではオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が減りました。気温が下が下がり湿度が上昇したことが影響したようです。その中で芝生からの水分蒸発量が増えたのは芝生の成長が影響したのかもしれませんね。241115レイアウト.png

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オアシスⅡで育てている芝生はケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラス、トールフェスクの混合種「年中無休」です。ヒートアイランド東京の気候では西洋芝は気温が下がるほど元気に育つようです。これから気温が10度くらいになるまでが西洋芝の成長に適した環境です。

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                       11月15日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量の推移26 2024年11月08日

11月2日から8日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.9㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.6㍑/㎡・日、オアシス周囲からの水分蒸発量は1.28㍑/㎡・日でいずれも前回の測定値を上回りました。11月に入り気温が下がり、湿度も下がってきたことが影響しているのでしょうね。湿度が下がると土、水、芝生からの水分蒸発量は増えるようです。

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オアシスⅡの西洋芝も生えそろい、芝生からの水分蒸発量もオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量を上回る日が続いています。やはり西洋芝はヒートアイランド東京の気候では、気温と湿度が下がるとともに活発な動きをするようですね。

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                       11月8日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量の推移25 2024年11月01日

10月26日から11月1日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.5㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.14㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.4㍑/㎡・日で、いずれも前回の測定値よりも下回りました。これはオアシスⅡを設置しているベランダの気温が下降しているからだと思います。

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その中でオアシスⅡの芝生からの水分量の蒸発が、オアシスⅡ周囲の水分量の蒸発よりも多い日が続いています。これから気温や湿度がさらに下がる中で、芝生からの水分蒸発量が周囲の水や土からの蒸発量よりも上回る傾向が続くのでしょうか?

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これから冬が近づくにつれて、自らのシステムで水分を蒸発させる西洋芝と、気温や湿度の変化に反応する土や水からの水分蒸発量がどのように変化するのか観察を続けます。11月1日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量の推移24 2024年10月26日

10月19日から25日までのオアシスⅡから蒸発した水分量は3.1㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.42㍑/㎡・日、そして芝生からの水分蒸発量は1.7㍑/㎡・日でした。

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今週は先週と比べて少し気温が下がった影響で、オアシスⅡや周囲からの水分蒸発量は若干少なくなりましたが、芝生からの水分蒸発量はほぼ横ばいでした。芝生からの水分蒸発量は周囲の気温や湿度の変化に影響されますが、土や水からの蒸発量ほど敏感ではないようですね。芝生は根から吸収する水分量を調整しながら体外に水分を蒸発させているようです。

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例年と比べて気温や湿度の高い日が続く中で、芝生や、土、水からの水分蒸発量がどのように変化するのか観察を続けます。10月26日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量の推移23 2024年10月18日

10月12日から18日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.2㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発蒸発量は1.5㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.7㍑/㎡・日でした。

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東京は10月の中旬を過ぎて日中の気温が高くなる日が続きましたが、そのせいかオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量も若干増えたようです。そして芝生からの水分蒸発量も増えました。ただ芝生からの水分蒸発量は気温の変化のほかに、葉の密度が増えたことや葉が伸びたことも影響しているようですね。

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これから気温が下がる中で芝生の密度が増えて葉が伸びることが、葉からの水分蒸発量にどのように影響を及ぼすのか楽しみです。10月18日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量22 2024年10月11日

10月5日から10月11日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.0㍑/㎡・日で前回よりも少し増えました。オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は前回と同じ1.43㍑/㎡・日でした。オアシスⅡからの水分蒸発量が増えたのは芝生からの水分蒸発量が1.6㍑/㎡・日と前回よりも少し増えたからです。

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芝生からの水分蒸発量が増えたのはお盆過ぎに蒔いた芝生の種が成長してきたからですね。1日当たりの芝生からの水分蒸発量は、芝生が刈れ始める前までの蒸発量まで回復してきました。

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東京の気候もようやく落ち着いてきたので、そろそろ芝刈りをしようと思います。10月11日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量の推移21 2024年10月04日

9月28日から10月4日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.8㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は1.4㍑/㎡・日でした。今回は気温が低い割には湿度が高かったので周囲からの蒸発量が少なかったようです。オアシスⅡの芝生は成長する葉が増えたせいか蒸発量が増えました。

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東京も気温がようやく25度を下回るようになり、西洋芝にとっては過ごしやすい気候になりました。オアシスⅡの西洋芝ケンタッキーブルーグラス、トールフェスク、ペレニアルライグラスもよく伸びてきました。そのせいか気温が下がり、周囲からの蒸発量が減っても芝生からの蒸発量は増えました。

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気温が下がり過ごしやすいのは芝生だけではありません。ヒトや多くの動植物にとっても25度を下回ると過ごしやすいですね。東京の年間平均気温は15度前後ですがこの温度は生物が活動するのに最適な気温です。10月4日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量を基に世界各地の給水量を想定すると 2024年10月03日

露天の大田区産業プラザPIOのテラスや雨の当たらない新宿事務所のベランダで緑化ブロックを使用したオアシスやオアシスⅡで芝生を育てていますが、オアシスやオアシスⅡからの年平均水分蒸発量はおよそ3.6から3.8㍑/㎡・日前後です。そして東京の降水量はおよそ4.4㍑/㎡・日です。241003表.png

この数値をもとにして、世界各地でオアシスやオアシスⅡを使用して芝生を育てる場合の、水分蒸発量や給水補正量を計算してみました。上の表をご覧ください。熱帯のクアラルンプールは東京よりも降雨量が多いので、給水量を補正する必要はありません。乾燥地帯のニューデリーや砂漠のリヤドは東京よりも降雨量が少ないので、給水量を補正する必要がありますね。

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今回基準にした数値は東京でオアシスやオアシスⅡで西洋芝を育てる場合の、水分蒸発量と給水量です。そして比較する世界各地の指標は降雨量です。気温や相対湿度は比較対象には入れていませんが、降雨量は気温や相対湿度と連動しているので、関連した指標にはなると思います。

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芝生を育てる緑化基盤であるオアシスやオアシスⅡが同じでも、場所が変わるとその土地の自然の力である、気温、湿度、降雨量が芝生の生育に影響を及ぼします。東京の土地の力を基準にして、世界各地の土地の力に対応した芝生の生育を想定するのは面白いですね。上の写真は秋分を迎えたころの新宿御苑の芝生です。9月20日撮影

月別のオアシスⅡからの水分蒸発量の推移2 2024年09月28日

5月から9月まで月別のオアシスⅡからの水分蒸発量の推移がまとまりました。9月に入りオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は減りましたが、芝生からの水分蒸発量がやや増えて、オアシスⅡ全体からの水分蒸発量はほぼ横ばいでした。おそらくオアシスⅡ全体からの水分蒸発量は芝生からの水分蒸発量が増えたことで、水や土からの水分蒸発量の減少を補ったようです。

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9月の後半に入りようやく東京の気温も下がり始めました。そしてオアシスⅡの芝生も8月の後半から新しい芝が伸び始めました。これから7月に枯れた芝生からの水分蒸発量がどこまで回復するか見守ろうと思います。

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今年の9月は気温が高く、雨も豊富だったせいでしょうか御苑の植物たちはまだ豊かな緑を保っています。9月28日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量の推移20 2024年09月27日

9月21日から9月27日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.2㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は2.14㍑/㎡・日でした。秋分を過ぎて東京の気温も低くなってきましたが、それにつれてオアシスⅡや容器に入れた水の蒸発量も、周囲の変化に敏感に反応しているようですね。一方で芝生からの水分蒸発量は1.1㍑/㎡・日で前回の測定値とあまり変化は見られませんでした。

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オアシスⅡの芝生も種をまいて一月が経過しました。7月に芝生が枯れて蒸発量が急に減ったのですが芝生が生えるにつれて芝生からの蒸発量も回復してきました。

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西洋芝は気温が25度を下回ると元気になるようです。気温が下がり芝生の成長が高まるにつれてオアシスⅡからの水分蒸発量がどのように変化するのか楽しみです。9月27日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量の推移19 2024年09月20日

9月14日から20日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は4.4㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は3.4㍑/㎡・日で前回の測定に比べて大きく増えました。芝生からの水分蒸発量は1.0㍑/㎡・日で少し減りましたが前回と大きな変化はありませんでした。240913レイアウト.png240913グラフ.png

今回の測定でオアシスⅡやオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が増えたのは気温と湿度の影響が大きいからではないでしょうか?東京はお盆が過ぎて気温が下がり始めたのですが、9月に入り気温や湿度の高い日が続いています。芝生からの水分蒸発量は周囲からの水分蒸発量と比べて気温や湿度の変化からの影響は少ないようです。芝生は独自の水の循環システムを作っているのでしょうね。

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オアシスⅡに西洋芝ケンタッキーブルグラス、トールフェスク、ペレニアルライグラスの混合種「年中無休」を蒔いて一月が経過しました。お彼岸が過ぎて西洋芝の育ちやすい環境がヒートアイランド東京のベランダにも訪れます。種を追い蒔きしてみます。9月20日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量の推移18 2024年09月13日

9月7日から9月13日までオアシスⅡからの水分蒸発量は3.9㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.8㍑/㎡・日でした。そして芝生からの水分蒸発量は1.1㍑/㎡・日で前回の測定よりも若干減りました。芝生からの水分蒸発量はオアシスⅡからの水分蒸発量から周囲からの水分蒸発量を引いた値で表しています。240913レイアウト.png

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オアシスⅡからの水分蒸発量のは、オアシスⅡの芝生、土、水からの水分蒸発量の合計です。そしてオアシスⅡの土と水からの水分蒸発量はオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量と同じという想定で計算しています。つまりオアシスⅡの土と水から蒸発した残りが芝生からの水分蒸発量になるという考え方です。これは厳密な芝生からの水分蒸発量ではありませんが、芝生からの水分蒸発量の推移と土や、水からの水分蒸発量の推移を比較することが出来ます。

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オアシスⅡの西洋芝も伸びてきました。これから気温や湿度が下がる中で、芝生からの水分蒸発量と、土や水からの水分蒸発量がどのように変化してゆくのか観察を続けます。9月13日撮影

月別のオアシスⅡからの水分蒸発量の変化 2024年09月11日

5月から8月までのオアシスⅡからの1日当たりの水分蒸発量を月別にまとめてグラフにしました。このグラフを見ると7月から8月にかけてオアシスⅡ周辺からの水分蒸発量が増えました。そして芝生が枯れたことで芝生からの水分蒸発量が減りました。またオアシスⅡ本体からの水分量はほぼ横ばいでした。その理由はオアシスⅡの土や水からの水分蒸発量が、オアシスⅡ周囲の水分蒸発量と同じように増えたことで、芝生からの水分蒸発量の減少を補ったからだと思います。

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オアシスⅡの水分蒸発量に東京の降水量を加えたグラフをご覧ください。オアシスⅡは雨の当たらないベランダに設置して人為的に給水しているので、オアシスⅡから蒸発する水分量は降水量とは関連がありません。

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オアシスⅡからの水分蒸発量は降水量よりも下回りながら推移しています。新宿御苑の芝生が元気なのは芝生からの蒸発量が降水量よりも少ないからですね。そして降雨量から蒸発量を引いた水は土中に保水される仕組みです。緑化ブロックも保水しますが厚みが4cmなので保水量が土地の水分よりも少ないので、給水量をコントロールしながら給水を続けます。それでもオアシスⅡで芝生を育てると、天然の降雨量よりも少ない給水量で済みます。P1230474.JPG

新宿事務所のベランダのオアシスⅡでは新しい芝生が育ち始めました。これからオアシスⅡへの給水量と水分蒸発量がどのように変化してゆくか楽しみです。9月11日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量17 2024年09月06日

8月31日から9月6日までのオアシスⅡの水分蒸発量は3.5㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.14㍑/㎡・日でいずれも前回の測定よりも数値が減りました。そして芝生からの水分蒸発量は1.4㍑/㎡・日で前回よりも若干増えました。

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雨の当たらないベランダに設置されたオアシスⅡや計量器の周囲からの水分蒸発量が減ったのは、9月に入り東京の気候が変わり始めたことと、雨曇りの日が多かったことが原因だと思います。その中で芝生からの水分蒸発量が増えたのは、お盆を過ぎて種を蒔いた芝生が発芽し始めているのも原因ではないかと思います。

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9月の東京の平均降雨量はおよそ7.5㍑/㎡・日です。(理科年表2024版参照)その中で8月31日から9月6日までのオアシスⅡへの平均給水量は3.7㍑/㎡・日です。9月は秋雨前線が発達したり台風の影響などで降雨量が増える月ですが、9月の降雨量の半分の給水量で給水するオアシスⅡで西洋芝がどのように育つのか見守ろうと思います。9月6日撮影

芝生からの水分蒸発量の変化 2024年09月03日

オアシスⅡで育てている芝生からの水分蒸発量の変化を観察していると、7月中旬から蒸発量が少なくなってきたことがグラフからわかります。下のグラフをご覧ください。緑色のグラフが芝生からの水分蒸発量の推移です。

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芝生からの水分蒸発量が減った原因は7月19日から26日にかけて芝生が枯れ始めたのが原因ですね。下の写真をご覧ください。7月26日撮影

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下の写真は芝枯れが始める前の芝生の様子です。芝が少し枯れていることがわかります。7月12日撮影

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芝生が枯れた原因はいろいろありますが直射日光が芝生にあたる時間や、気温と給水量が大きな原因ではないかと思います。夏の間オアシスⅡにはおよそ4㍑/㎡・日の水を給水しています。そして7月、8月の東京の降雨量は平均で約5.2㍑/㎡・日です。(理科年表2024年版参照)オアシスⅡ周囲の気温が高くなっていることと、給水量が降雨量を下回っていることが原因の一つかもしれません。下のグラフはオアシスⅡを設置している新宿事務所の室温の変化です。

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オアシスⅡを設置しているベランダでは雨は降りませんが、午後になると直射日光が当たる時間帯があります。これから寒冷地で育ちやすい西洋芝を育てるには、夏の間は直射日対策や給水のインターバルを調整することが改めて必要だと思いました。

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お盆が過ぎてオアシスⅡに種を蒔き始めましたが、新しい西洋芝が発芽してきました。9月3日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量16 2024年08月30日

8月24日から8月30日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は前回の測定値と同じi3.9㍑/㎡・日でした。そして芝生からの水分蒸発量は前回よりも若干増えて1.2㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は雨雲の日が増えたためか少し減って2.7㍑/㎡・日でした。

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西洋芝の混合種(ケンタッキーブルーグラス、トールフェスク、ペレニアルライグラス)を蒔いて9日が経ちましたがタネが発芽してきたようです。

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これから徐々に気温が下がり芝生の成長が進むにつれて、芝生からの水分蒸発量がどのように変化してゆくか楽しみです。8月30日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量15 2024年08月23日

8月17日から8月23日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.9㍑/㎡・日でした。そして芝生からの水分蒸発量は1.1㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.8㍑/㎡・日でした。今回は芝生からの水分蒸発量が若干増えたようですね。240823レイアウト.png

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先のblogでもお話ししましたが、東京はお盆を過ぎて気候が少し変わってきたようなので、夏の間に枯れた芝生の土に西洋芝の種を蒔きました。今回蒔いた種はケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラス、トールフェスクの混合種です。

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これから東京もお彼岸に向けて気候が変わってゆきますが、芝生の種も秋から冬に向けて発芽し元気に育ってもらいたいですね。8月23日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量の推移14 2024年08月16日

8月10日から16日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.8㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.9㍑/㎡・日、そして芝生からの水分蒸発量は0.9㍑/㎡・日で前回の測定値とほぼ同じでした。

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東京は連日30度を超える猛暑日が続いていますが、新宿事務所のベランダに設置されたオアシスⅡからの水分蒸発量や周囲からの水分蒸発量はほぼ横ばいで、今が水分蒸発量のピークのようですね。7月から始まったオアシスⅡの芝枯れもほぼ収まったようです。気温が下がり種を蒔き芝生が育つと、芝生からの水分蒸発量がオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量と比べてどのように変化してゆくか楽しみです。

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ここにきてオアシスⅡで生き残ったクリーピングベントグラスが再び葉を伸ばし始めたようです。気候が落ち着いてきたら、芝生の種を蒔く予定です。

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                      8月16日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量13 2024年08月09日

8月3日から8月9日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.8㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は0.9㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.85㍑/㎡・日でした。240809レイアウト.png

今回の測定ではオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が若干減り、芝生からの水分蒸発量が少し増えたようです。東京は暑い日が続きますが、立秋を過ぎて気候は落ち着いてゆくのでしょうか?

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午後になるとオアシスⅡで育てているベントグラスに直射日光が当たる時間があるのですが、ようやく芝枯れも収まったようです。8月のお盆が過ぎて下旬を迎えるころの気候が待ち遠しいですね。

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                        8月9日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量12 2024年08月02日

7月27日から8月2日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.7㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は3㍑/㎡・日でした。そして芝生からの水分蒸発量は0.7㍑/㎡・日でした。下のレイアウトをご覧ください。240802レイアウト.png

オアシスⅡからの水分量や周囲からの水分蒸発量は前回の測定値を引き継いで少し上昇しました。そして前回測定値が下がった芝生からの水分蒸発量は前回の測定値とほぼ同じでした。下のグラフをご覧ください。

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前回の測定で数値が下がった芝生からの水分蒸発量が横ばいだった原因は、芝枯れが止まったからでしょうか?7月に入り気温と湿度が上昇していく中、オアシスⅡで育てているクリーピングベントグラスの芝枯れが進みました。現在残っている芝生は全体の50%以下でしょうか?下記の写真をご覧ください。

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今回はクリーピンググラスを育てているのですが、コンクリートに囲まれた真夏のベランダで、寒冷地で育ちやすい芝生が生き残っているのを見るとうれしくなります。何とか8月のヒートアイランド東京の夏を乗り越えてもらいたいと思います。 8月2日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量11 2024年07月26日

7月20日から7月26日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.55㍑/㎡・日で前回の測定とほぼ同じでした。またオアシスⅡの周囲の水分蒸発量は2.85㍑/㎡・日で前回の測定よりも増えました。そして芝生からの水分蒸発量は0.7㍑/㎡・日で前回よりも減りました。下記のレイアウトとグラフをご覧ください。

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芝生からの水分蒸発量が減ったのは、ここにきてベントグラスの枯れむらが増えて芝生の表面積が減ったからかもしれませんね。今の芝生の状態をご覧ください。

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オアシスⅡの給水は7日に一度のインターバルで行われているので、水の問題はないのですが、ヒートアイランド東京の気温と湿度がクリーピングベントグラスに試練を与えているようです。今の気候は二十四節気で言うと大暑が過ぎたところです。これから8月上旬の立秋、そして中旬の白露を迎えるころまでが、寒冷地で育ちやすいクリーピングベントグラスにとっては厳しい気候です。何とか残った芝生で夏を乗り越えてもらいたいですね。7月26日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量10 2024年07月20日

7月13日から7月19日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.5㍑/㎡・日でした。この数値は以前、大田区産業プラザPIOや新宿事務所で測定したオアシス1の年間平均の数値に近い数値です。そしてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.1㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.4㍑/㎡・日でした。下記のレイアウトをご覧ください。

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今回の測定でも、オアシスⅡからの水分蒸発量や周囲からの水分蒸発量の変化とくらべて、芝生からの水分蒸発量の変化は少ないようです。下記のグラフをご覧ください。

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オアシスⅡで育てている芝生は西洋芝クリーピングベントグラスです。クリーピングベントグラスは他の西洋芝であるケンタッキーブルーグラスやトールフェスク、ペレニアルライグラスと比べてデリケートな芝生です。ベントグラスは昨年の8月下旬から種から育ててきましたが、これから8月のお盆に向けて、ヒートアイランド東京は厳しい気候の山場を迎えます。P1230391.JPG

この時期、給水環境の整ったオアシスⅡの上で育っているベントグラスはよく検討していますが、水以外の要因である気温、湿度、そして風の影響がベントグラスに試練を与えているようです。あとひと月、頑張ってもらいたいですね。7月20日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量9 2024年07月12日

7月6日から7月12日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は4.35㍑/㎡・日でした。オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.85㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.5㍑/㎡・日でした。下記のレイアウトをご覧ください。

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今回の測定でもオアシスⅡへの給水量や周囲からの水分蒸発量は増えましたが、芝生からの水分蒸発量は少し減りました。生命のある芝生からの水分蒸発量は周囲の気温、湿度、風からの影響で大きく変動することはないようですね。下記のグラフをご覧ください。

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ここにきてオアシスⅡで育てているクリーピングベントグラスに枯れむらが見られるようになりました。寒冷地で育ちやすいベントグラスは、ヒートアイランド東京の夏の気候の中で懸命に生き抜こうとしています。これから来月の中旬までの気候がベントグラスにとって厳しい環境です。

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8月のお盆を過ぎると気候も少し変わります。それまでの間、クリーピングベントグラス007の成長を注意深く見守ろうと思います。7月12日撮影

地表からの水の循環 2024年07月06日

先のblog「オアシスⅡからの水分蒸発量8」でお話ししたように、地表からの水の循環は、太陽光を浴びた水面や土の表面から水が気化して大気中を上昇して液化して雨となり地表に降る方法と、植物の葉を通して気化した水が水蒸気となり大気中を上昇して雨として地表に降る方法があります。

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地表や水面で太陽光を浴びた水は気化し大気中に放出されますが、地中に根が生えた植物は、地中の水を根から吸収して葉の表面で気化して大気中に放出します。根から葉に向けて水が上昇してゆくのは、葉の表面から気化した水の影響で吸引力が働くことは先のblogでもお話ししました。「芝生の吸引力」そして水を気化して吸引力を生み出すのは太陽光エネルギーであることもお話ししました。「芝生から水を蒸発させるエネルギー」オアシスⅡからの芝生の水分蒸発量を観察していると、土や水からの水分蒸発量と、芝生からの水分蒸発量の動きに違いが見られますが、これらのことが影響しているみたいですね。

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新宿御苑を歩いていると、木々が根から水を吸い上げて、大気中に水蒸気として放出している様子を実感することが出来ます。7月6日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量8 2024年07月05日

6月29日から7月5日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.7㍑/㎡・日でした。そしてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.9㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.8㍑/㎡・日でした。下記のレイアウトをご覧ください。240705レイアウト.png

今回はオアシスⅡからの水分蒸発量、周囲からの水分蒸発量、そして芝生からの水分蒸発量いずれも増加しましたが、芝生からの水分蒸発量は周囲の水や土からの水分蒸発量と比べて増加量が少ないようです。前回のblogでもお話ししましたが、土や水が太陽エネルギーと直接反応して蒸発するのと比べて、芝生から水分が蒸発する仕組みはやや複雑ですね。

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芝生は地表で生育するために、雨水を利用して強い太陽光エネルギーから自らの体を守る仕組みを作りました。植物は遠い昔から自然界の水の循環を利用して、自らも体内で水が循環する仕組みを作り上げたのでしょうね。

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写真は強い太陽光を浴びながらも、根を通して地中からしっかりと水分を吸い上げて、葉から蒸発させる仕組みを作り成長を続ける御苑の芝生です。7月5日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量7 2024年06月28日

6月22日から6月28日までのオアシスⅡへの給水量は3.4㍑/㎡・日、オアシスⅡからの水分蒸発量は3.2㍑/㎡・日、そして芝生からの水分蒸発量は1.6㍑/㎡・日でした。前回と比べてオアシスⅡからの水分蒸発量や周囲からの水分蒸発量は減りましたが芝生からの水分蒸発量は横ばいでした。下記のグラフをご覧ください。

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先のblogでもお話ししましたが、土や水からの水分蒸発量は周囲の気温や湿度に敏感に反応しますが、芝生からの水分蒸発は、葉に当たる太陽光の熱量や周囲の湿度に反応して、葉脈を通して水分が蒸発します。それによって葉脈に吸引力が働き、茎や根から水分を引き上げられる仕組みです。 「オアシスⅡから水が蒸発する仕組み

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先日オアシスⅡで育てているクリーピングベントグラスの芝刈りをしたところ、枯れむらが見られました。クリーピングベントグラスは寒冷地で育ちやすい芝生ですが、あえてヒートアイランド東京のベランダに設置したオアシスⅡで成長を観察しています。これまでの経験では8月のお盆を過ぎたころから、新しいクリーピングベントグラスは成長を開始します。これから2か月、オアシスⅡでクリーピングベントグラスがどこまで育つか見守ろうと思います。6月28日撮影

ヒートアイランドのビオトープ オアシスⅡ 2024年06月22日

人類学者ブライアン・フェイガンの著書「古代文明と気候大変動」河出文庫を読みました。南米にあるチチカカ湖周辺テイワナクで行われていた盛り土耕による農作物の生産は西暦600年以降に大規模な広がりを見せましたが、1300年ごろに気候変動による干ばつがピークに達した後、耕地は放棄されて行ったようです。テイワナクの盛り土耕地のレイアウトをご覧ください。


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私はテイワナクの盛り土耕地をヒントにしてオアシスⅡによるビオトープをイメージしてみました。オアシスⅡでは盛り土耕地の砂層、砂利層をガーデンクリートに置き換えています。下記のレイアウトをご覧ください。

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オアシスⅡを使用したビオトープはコンクリートやアスファルトの上に設置することを目的とした薄層緑化システムなので、自然の雨水の循環に加えて給水で水を補う方法をとっています。東京の年間降水量は1598.2mm(4.4mm/日)です。雨の当たらない新宿事務所のベランダに設置されたオアシスⅡからは、およそ3.5~3.8mm/日の水が蒸発しています。そして7日分の水を容器に給水する方法で芝生を育てています。

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上の写真は新宿御苑の芝生の広場です。オアシスⅡでの芝生と土からの水分蒸発量から推察すると御苑の芝生の広場からもおよそ3.5~3.8mm/日以上の水が蒸発(output)していると考えられます。東京の年間降雨量(input)が4.4mm/日です。新宿御苑の芝生の広場はinputの降水量がoutputの蒸発量を上回り、残りの水が土中に保水されるようなので、1年を通してスプリンクラーなどによる散水をあまり見かけたことがありません。テイワナクの盛り土による農業は、気候変動によりinputの降雨量がoutputの蒸発量より下回ったことが原因で衰退したのでしょうね。ヒートアイランドのビオトープオアシスⅡでは、給水することで水の循環であるinputとoutputのバランスを保ちます。6月22日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量6 2024年06月21日

6月15日から6月21日までのオアシスⅡへの給水量は3.7㍑/㎡・日、水分蒸発量は3.5㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.7㍑/㎡・日でした。前回の測定と比べてオアシスⅡからの水分蒸発量とオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は減りましたが、芝生からの水分蒸発量は横ばいでした。

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前回のblogでもお話ししましたが、水や土からの水分は周囲の気温や湿度の変化に敏感に反応して蒸発するようですが、芝生は独自のシステムを通して水分を蒸発させるので、土や水からの蒸発と違いが出るようですね。「オアシスⅡからの水分蒸発量5

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今日は夏至です。これからしばらくの間、気温や湿度は上昇します。寒冷地で育ちやすいクリーピングベントグラスが、ヒートアイランド東京の夏を乗り越えるか見守ってゆこうと思います。6月21日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量5 2024年06月14日

6月8日から6月14日までのオアシスⅡへの給水量は3.9㍑/㎡・日、水分蒸発量は3.7㍑/㎡・日でした。そしてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.7㍑/㎡・日でした。下のレイアウトをご覧ください。

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ここにきて東京の気温は25℃を超える日が続き、それに伴い新宿事務所に設置されたオアシスⅡからの水分蒸発量も増えてきました。しかし芝生からの水分蒸発量は前回の測定とほぼ同じでした。水や土からの水分蒸発と、芝生からの水分蒸発には違いが見られますね。下記のグラフをご覧ください。

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生きた芝生からの水分蒸発は、葉からの水分の蒸発に伴い、葉脈に吸引力が働き根から水分を引き上げる仕組みですが、水や土からの水分蒸発と比べて仕組みが複雑のようです。

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次回の測定は6月21日を予定していますが、芝生からの水分の蒸発量がどのような動きをするのか楽しみです。6月14日撮影

オアシスⅡの断熱効果 2024年06月12日

オアシスⅡはガーデンクリートの緑化基盤に芝生などの植物を育てることが出来ますが、断熱コンクリートとしても効果があります。以前、神奈川県伊勢原市にある工場の屋上をガーデンクリートに芝生を張り、その下の階の天井の温度変化を測定したことがありました。屋上をガーデンクリートと芝生で緑化した建物の天井下と、コンクリートむき出しの建物の天井下の温度比較です。下のグラフをご覧ください。

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このグラフを見ると夏の間、コンクリートむき出しの天井下の温度は、朝日が昇ると温度が上昇し、午後になり気温が下がると温度も下がる波動を繰り返しています。それに対して、青いい線で示された緑化された天井下の温度は横ばいです。青いグラフが波動を示している原因は、朝、作業が始まるとクーラーを入れて作業が終わるとクーラーを消すことによる温度変化です。青いグラフが横ばいを示している期間は、夏のお盆休みで室内のクーラーが休止されたことによります。

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冬になるとコンクリート下の温度が緑化した芝生下の温度よりも下回ります。上の緑と紫色のグラフをご覧ください。測定期間は1月26日から3月1日です。冬の間は外気温が室内よりも低くなるので、ガーデンクリートと芝生は室内の温度が外に伝わるのを遅くする断熱効果が、コンクリートよりもあることがわかります。オアシスⅡを屋上に設置することで、夏はオアシスⅡに保水された水が気化することで太陽光エネルギーを奪う働きと断熱効果で建物の温度を低く保ちます。そして冬は室内の温度が外気に向かうのを断熱する効果があります。

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植物を育てなくても、ガーデンクリートだけで建物の断熱効果は得られます。そしてオアシスⅡへ水を給水するのは夏至から秋分の間だけで十分です。ちなみにコンクリートの熱伝導率は1.6w/mk、ガーデンクリートの熱伝導率は乾燥状態で0.16w/mkでコンクリートの十分の一です。保水されたガーデンクリートの熱伝導率は0.3w/mkです。関連サイト:ガーデンクリートが建物の温度を下げる仕組み

オアシスⅡからの水分蒸発量4 2024年06月07日

6月1日から6月7日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.2㍑/㎡・日でした。そして芝生からの水分蒸発量は1.8㍑/㎡で前回の測定値よりも0.8㍑/㎡・日増えました。オアシスⅡの周辺からの水分蒸発量が1.4㍑/㎡と前回の測定値よりも減った中で、芝生からの水分蒸発量が増えた原因は何でしょうか?まずは水の循環のレイアウトをご覧ください。

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オアシスⅡからの水分蒸発は芝生、土、そして水の蒸発量から構成されています。土と水からの水分蒸発量は周囲からの水の蒸発量と同じという考えに基づいて計算しています。そして今回の測定で芝生からの水分蒸発量が増えたのは下のグラフからもわかります。

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今回の測定で芝生からの水分蒸発量が芝生の周囲の土や水よりも上回ったのは、芝生の表面積が影響しているからではないでしょうか?東京も気温が25度前後に上昇してきました。気温が高くなるにつれて水が蒸発する活動も活発になります。オアシスⅡの芝生の表面積は土や水の表面積と比べて圧倒的に広いので、蒸発しする水分も増えているのでしょうね。

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これから東京も梅雨に入り空気中の湿度も高くなるので、湿度の上昇が芝生からの水分の蒸発にどのように影響するのか注意深く観察してゆこうと思います。6月7日撮影

オアシスⅡから水が蒸発する仕組み 2024年06月06日

オアシスⅡの給水と水の蒸発の仕組みをレイアウトにまとめてみました。そして5月25日から31日までの測定値を1日当たりのデータに置き換えました。下のレイアウトをご覧ください。240604グラフ.png

オアシスⅡでは1週間分の水を容器に給水します。そして7日後にオアシスⅡの容器から蒸発した水量を計量して、1日分の蒸発量を計算します。7日後にオアシスⅡの容器の水がゼロになっても、オアシスⅡの緑化基盤であるガーデンクリートと土は保水しているので、それを残存保水量としました。残存保水量はガーデンクリートと土の保水率から計算します。

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オアシスⅡで芝生を育てると土と水の蒸発量に加えて、芝生の葉から水が蒸発するのが数値で分かります。芝生の葉が蒸発する時に葉脈に吸引力が働き、土やガーデンクリートから水が引っ張られる現象です。その影響で芝生の根の周囲に水が集まってきます。つまり芝生の吸引力や毛細管現象の働きで土やガーデンクリートの保水性が保たれています。オアシスⅡのベントグラスの芝刈りをしました。関連サイト:「芝生の広場オアシスⅡ」6月4日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量3 2024年05月31日

5月25日から5月31日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.1㍑/㎡・日でした。5月の17日以来、オアシスⅡが直射日光に当たらない場所に移動しましたが、オアシスⅡからの水分蒸発量が減ると同時にオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量も減っているので直射日光はオアシスⅡの水分蒸発量にあまり影響がないようです。ちなみにオアシスⅡに直射日光が当たるのは一時間弱ぐらいです。そしてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量を測定している容器の位置は変えていません。

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5月25日から5月31日にかけてオアシスⅡからとオアシス周囲からの水分蒸発量は同じように増えましたが、芝生からの水分蒸発量は前回の測定とほぼ同じで横ばいでした。上のグラフをご覧ください。オアシスⅡや周囲からの水分蒸発量は周囲の気温や湿度、そして風などの影響に敏感に反応しているようですが、芝生からの水分蒸発量を示す緑色のグラフは青や茶色のグラフとは別の動きを示していますね。

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測定データ数が少ないので何とも言えませんが、水や土からの蒸発と比べて芝生からの水分蒸発には、葉脈への水の吸引力や根圧など様々な要因が絡み合っているようです。梅雨から夏にかけて芝生からの水分蒸発がどのように変化するのか楽しみです。関連ブログ「芝生の吸引力」5月31日撮影

5月の新宿事務所2 2024年05月30日

5月の新宿事務所のベランダではオアシスⅡからの芝生の蒸発量について、いろいろ観察してきました。いくつかのオアシスⅡの試作品ではそれぞれ緑化基盤の品質、給水方法を変えていますが、育てる環境が違うと芝生の成長にも影響が見られるようです。

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5月の初めにカスケードブロックで育てているキンギョソウの花が咲きましたが、その後も順調に花を咲かせています。そして相変わらずベゴニアも元気です。

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室内の気温も25℃を超えるようになりましたが、小さな手作りフラワーポットのパキラの若葉が伸びてきました。

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                     5月30日撮影

芝生から水を蒸発させるエネルギー 2024年05月28日

オアシスⅡからは最近、約1㍑/㎡・日の水が蒸発しています。「オアシスⅡからの水分蒸発量2」1gの水を水蒸気にするのに2300ジュール(9614カロリー)のエネルギーが必要です。つまりオアシスⅡから芝生を通して水が蒸発するのに2300kジュール(9614kカロリー)/㎡・日のエネルギーが使用されています。白米の茶碗一杯のエネルギーが約234キロカロリーですからオアシスⅡから水分が1g蒸発するのに、茶碗41杯(9614÷234)/㎡・日のエネルギ-が消費されている計算です。

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蒸気機関は水が気体に膨張するエネルギーを利用しますが、芝生は水が蒸発するときの吸引力を利用して葉脈から水を蒸発します。そして芝生から水を蒸発させるエネルギーは太陽からいただきます。芝生は太陽からのエネルギーと、地球からの引力を利用して命を繋ぐplantです。関連ブ5月29日ログ:「芝生の吸引力」写真は土中から水分を吸引して蒸発させる芝生の広場です。5月29日撮影

芝生の吸引力 2024年05月27日

先のblogで「植物が生えている場合は、植物の根が降った雨を地中に引きこみ保水します。」とお話ししました。土地の保水力今回は土地の保水力を詳しくお話ししたいと思います。新宿事務所のベランダに設置したオアシスⅡからの最近の水分蒸発量は2.6リトル/㎡・日、そして芝生からの水分蒸発量は1.0㍑/㎡・日です。つまり芝生の葉に無数に張り巡らされている葉脈から1平方メートル当たり、1リットルの水が蒸発するということですね。そして水が蒸発した後の葉脈の空隙に根から水が上がってきます。

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芝生の水が蒸発することで吸引力が働き根から水が吸い上げられます。このほかに根には周囲の土や水から根圧がかかり、水がが入ってきます。植物が生えている土地の周囲には葉からの蒸発による吸引力と根圧が常に働いています。この力が植物の生えた土地に保水力を生む仕組みですね。写真は自然の力である引力をうまく使いながら水を吸収し蒸発させているオアシスⅡの芝生です。5月27日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量2 2024年05月24日

5月18日から5月24日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.6㍑/㎡・日でした。今回はオアシスⅡを直接日が当たらない場所に移したので前回と比べて蒸発量が減ったようです。

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上のグラフを見ますとオアシスⅡからの水分蒸発量が減ったのに対して、周囲からの水分蒸発量も減りました。周囲からの水分蒸発量を測定している容器の位置は変えていないので、オアシスⅡからの水分蒸発量が減ったのは直射日光の当たらない場所に移したことのほかに、周囲の気温や湿度の変化も影響しているようです。

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オアシスⅡからの水分蒸発量が周囲の水分蒸発量より多いのは、芝生からの水分蒸発量が加わっているからですね。オアシスⅡは芝生からの水分蒸発量に見合った水量を給水するために、空隙のある保水性に優れたガーデンクリートを芝生の下に配置しています。5月24日撮影

タンカーにオアシスⅡのせて水を蒸発させると? 2024年05月22日

VLCCタンカーにオアシスⅡを載せて水を蒸発させる計算をしてみました。VLCCタンカーの長さは300m,巾60mです。タンカーの甲板は長方形ではないので、オアシスⅡが載る甲板面積を長方形の80%の14,400㎡に設定しました。オアシスⅡからの水分蒸発量を新宿事務所で測定した3.6㍑/㎡・日で計算すると、タンカーからの1日当たりの水分蒸発量は51トン、1年あた18,615トンです。ちなみにVLCCとはVery Large Crude Carrierの略語だそうです。

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新宿事務所のそばに新宿御苑がありますが御苑の面積は583,000㎡です。これはVLCCタンカー40.5隻の面積に相当します。つまり新宿御苑でオアシスⅡで芝生を育てると1日当たりの水分蒸発量は2065.5トン、1年あたり753,907.5トンの水が蒸発することになります。また東京の降雨量は4.3㍑/㎡・日なので新宿御苑に降る雨は2506.9トン/日、1年あたり915,018.5トンになります。そして0.7㍑/㎡・日(4.3㍑/㎡・日 - 3.6㍑/㎡・日)の水が土に保水されます。つまり441トン/日、16096.5トン/年の水が御苑の土に保水される計算ですね。 上の写真は新宿御苑の芝生の広場てす。5月22日撮影

オアシスⅡからの水分蒸発量1 2024年05月18日

これまでオアシスⅡへの給水量の推移について測定してきましたが、これからはオアシスⅡの水分蒸発量をさらに詳しく測定してゆこうと思います。ポイントはオアシスⅡの残存保水量です。オアシスⅡは緑化ブロックと土から構成されています。今までオアシスⅡの水分が蒸発した状態で測定して来ましたが、緑化ブロックや土にはまだ少しの水が保水されています。

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今回は緑化ブロックと土の残存保水率を少なく見積もって3%と設定しました。根拠は天然砂利を使ったブミコンの保水率が25%、軽石を使用したガーデンクリートの保水率が30%であることです。ガーデンクリートを使用した緑化ブロックは、空隙の水がなくなっても軽石の細かな空隙に水を保水します。またガーデンクリートは土の性質と似ているので、芝生を支える土の保水率もガーデンクリートと同じにしました。この設定で計算した数値が下記の表とグラフです。

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オアシスⅡは土に似た性質のガーデンクリートに、田んぼのように水を張り芝生を育てることを目的に開発した緑化システムです。緑化ブロックの隅々に水が行き渡り、寒冷地で育ちやすい西洋芝ベントグラスは、生えむらや枯れむらなく育っています。これから気温と湿度が高くなる東京のベランダでベントグラスが元気に育つように、オアシスⅡへの給水量と、水分蒸発量のバランスを保ちたいと思います。2週間ぶりに芝刈りをしました。5月18日撮影


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