三佐和ブログ


これからの建築資材の開発 2021年01月26日
何度もブログで人間が生み出した人工物の総量が、地球上の生物の量を上回ろうとしていることをお話ししました。このペースで行くと20年後には人工物の量が生物量の3倍近くに達するようです。何故このようになったか?その鍵を握るのは建築資材だそうです。これからの時代はとてつもないスピードで人工物の量が増えてゆくようですね。「人間が作った「人工物」の総重量は、こうして地球上の生物量を上回った」
人工物が重量比で生物の3倍になるということは、質量比でも植物を中心とする生物のおよそ75%に近づくということですね。「生物と人工物の縄張り争い
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このような未来の姿に対して、建築資材の開発を仕事にする者として何かしなければと思います。私が開発しているガーデンクリートは天然の軽石を石灰系個化材で固めた保水性と通気性のある緑化コンクリートです。通常の建築資材は天然素材を加熱したり粉砕したりして作りますが、ガーデンクリートに使用する軽石は、火山の噴火により作り出されます。まさに地球によって作られた建築資材ですね。しかし軽石を固める固化材を作るには天然の石灰岩を粉砕したり加熱したりする必要があります。「火山と軽石
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いま使用している固化材はビルやダムを作るための強度がありますが、ガーデンクリートで使用する固化材は植物の根を支え、水分をが保水出来る機能があれば良いので、この点はまだまだ改良する余地があります。極端なことを言うと、遠い昔に原始人が石灰石(Caco3)の上で焚き火をした時に石が割れて生石灰(Cao)になり、そこに雨が降り、消石灰石(Ca((OH)2)になり固まっているのを発見したレベルまで遡ることも可能です。(ローマンセメント)これからの課題は天然素材をあまり加工することなく使用できる建築資材を作る技術の開発です。
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私が暮らしている東京23区のみどり率は約24%,つまりコンクリートやアスファルトに覆われた面積が76%あることを先のブログでお話ししました。「ヒートアイランドにオアシスを2020」東京23区のみどり率をこれ以上減少させないためにもコンクリートジャングルとアスファルト砂漠の表面をガーデンクリートで被覆して保水性を高めて、植物が育つ環境をご提供したいと思います。
一隅を照らす 2021年01月23日

一隅を照らすとは、平安時代に天台宗を開いた最澄の言葉です。 一隅とはみんなが気づいていないほんの片隅、一角のことを指します。転じて、本当は直視しないといけないにもかかわらず、目をそむけているものという意味もあるようです。「一隅を照らすもの、これ国の宝なり

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人類が作り出した人工物と植物や生物の総重量が並び、化石エネルギーの埋蔵量がピークアウトを迎え世界人口の半数が都市に集まるという、今地球が直面している大きな環境の変動に対して、これから人類はどのように対応すれば良いのでしょうか。
それはこれまで莫大な量の人工物を作り出した人類がこれから植物や生物とどのようにして共生するのか、どのようにして化石エネルギーに代わる新しいエネルギーを作りだすか、そして増え続ける都市人口に対応する都市の環境をどのように整備するかという事です。

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これらスケール大きな問題に対応するには人類がそれぞれの問題に対する課題を持ち、各自が一隅を照らす気持ちで活動を続ける事だと思います。私の課題はコンクリートジャングルとアスファルト砂漠に覆われたヒートアイランド東京の透水性と保水性を改善して人が過ごしやすく植物と共生出来る環境を整えて行く事です。関連ブログ:ヒートアイランドにオアシスを2020」「ヒートアイランドにオアシスを2021
1月のフローラカスケード 2021年01月20日

新年を迎えフローラカスケードのビオラは寒空の下で元気でした。カスケードブロックの壁にもビオラの立体感が出てきたようです。

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東京も朝の気温が氷点下になり、カスケードブロックの穴の根鉢の土が凍っていました。土が凍っていてもビオラの根は、水分を補給する活動を続けているようです。

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昼になると太陽の暖かい光が当たりビオラの花も一息付いているようですね。

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フローラカスケードのビオラの成長の様子を見ると、植物のたくましさを感じます。1月20日撮影

転換期を迎えている地球環境 2021年01月14日

人類が作り出した人工物の総重量と生物の総重量が並び、人類が消費してきた石油の累積生産量が近い将来、埋蔵量(これから開発される見込みの石油埋蔵量と、すでに開発された石油埋蔵量の合計)の半分を超えるpeak out の時期を迎えようとしています。「石油Peak Out」そして世界規模で増え続ける人口は、電気、ガス、水道などのライフラインが整備された都市にさらに集まり、世界の人口の半分に達しようとしています。「熱帯の人口増加と都市化

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このように地球は今、人類が作り出した様々な要因が作用して大きな変動期を迎えています。地球に蓄積された化石エネルギーの埋蔵量が半分になりつつある今、人類は化石エネルギーに変わるエネルギーを開発しなければならない事は間違いありません。そして新しいエネルギーの研究開発は、次の世代を担う若者たちに引き継がれてゆかれることでしょう。それには若者たちが今、世界で起こっている気候変動の要因をCo2の排出量を規制することだけで解決しようとする視野の狭い視点に立つのではなく、彼らには自然法則に基づく科学的な知識と広い視野を育むことが必要です。「若者を利用するな!

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繰り返しになりますがこれからの地球で人を含む生命が共存してゆく道を模索するには、我々が今置かれている地球環境を把握すること、つまり人工物と生物の総重量が並び、人類が使用する化石燃料の埋蔵量がほぼ半分になり、さらに世界人口の半分が都市に集まりつつある現状を見極めながら、科学的な視野と思考に立ち問題の解決法を見出してゆくことです。それは途方もなく大きなテーマです。その中で私に課せられたテーマは都市の保水性と透水性を改善することですが、この活動を次の世代を担う若者たちと共にコツコツと積み重ねてゆこうと思います。企業理念

世界に散在する240の気象観測施設 2021年01月12日

20世紀以降,世界の平均温度は高くなっているといわれていますが、その根拠となる世界の気温はどのようにして観測されているのでしょうか?その一つが理科年表の気温年表に掲載されている世界各地240地点で観測された気象観測平年値です。理科年表ではWMO(世界気象機関)の資料に記載された世界240の観測地点で計測された気象データや、アメリカの国立気候データセンターが配布しているデータに基づき気象庁がまとめた数値が掲載されているようですね。一方で私が活動をしている東京の気温は、日本全国の気象台、測候所など156地点の一つとして観測されています。観測場所は2013年までは東京都千代田区大手町にある気象庁に設置された観測施設で観測されました。そしてその後は、気象庁の測定場所から900メートルほど離れた北の丸公園に観測施設が移されたようです。世界の気象観測施設の位置を示した地図をご覧ください。

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この地図を見て気が付くことは世界に分散された気象観測施設の多くが都市に置かれていること、そしてロシア、中国、インド、南北アメリカなどでは空白の地帯が多く見受けられることなどです。もっとも地球規模の視点に立つと、ここに見られる気象観測施設の設置された場所は限られた点にすぎませんね。地球上の人工物と植物の重量が同じになったい現在でも、植物が生息する面積は人工物が集積する都市の面積よりも圧倒的に広いようですね。

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それでは都市で計測された気象観測データと自然の中で観測された自然観測のデータではどのような違いがあるのでしょうか?私の生活している東京23区の温度測定は千代田区大手町にある気象庁で計測されてきたことは先のブログでもお話ししました。「ヒートアイランド東京の気温 過去56年の気温の変化2」東京の過去56年の気温の変化を見ると、都市の人工物が増えるに従い冬の気温が高くなる一方芝生(植物)の上で測定された夏の気温には大きな変化がみられず、それにより年間の平均気温が高くなっているようです。

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この傾向は東京に限らず、世界中の人工物が増えつつある都市でも見られるのではないでしょうか?そして地球規模で圧倒的に広い植物が生息する場所では,地中の水分を吸収して体外に蒸散させて体温を調節する植物による水の循環が行われ、この機能を持たない人工物に覆われた場所よりも気温の上昇を防いでいるのではないでしょうか?人工物に覆われた都市の気温の変化を見ただけで,地球規模で気温が上昇していると結論づけることは難しいと思います。関連ブログ:「都市の温暖化と地球の温暖化

気候変動の要因 2021年01月08日

人類がエネルギーとして利用してきた石炭や石油は動植物が大気中のCo2などを取り込み化石化された資源です。「化石燃料」また構造物を作るのに利用されるセメントは、海水中に含まれていたカルシウムCaを有孔虫やフズリナなどの生物が吸収し化石化されたものが原料ですね。「ヒトは西からホネは東から」人類はこの100年の間に生物が太古の昔から蓄積してきた資源を利用して、地球上に人工物を作り続けてその重量は地球上に存在する生物と同じになり、質量比でも生物のおよそ25%まで増大しました。「地球上の人工物と生物の総重量が並ぶ」46億年に及ぶ地球の歴史のなかで、人類の作り出した人工物の重量が地球上の生物の重量に並び質量が生物の25%に達した今、人工物の重量や質量が地球の環境に影響を及ぼしていることは間違いありません。

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人類がこの100年の間に人工物を作り出すために太古の昔から石炭、石油、石灰などに固着されていたCo2を大気に排出してきました。「ローマンセメント」人類がここ100年ほどの間に大気中に排出したCo2の影響で地球が温暖化しているという風潮が見られますが、果たして今地球上で起こっている気候変動の要因を大気中のCo2の増加だけに絞り込めるでしょうか?「二酸化炭素は魔女じゃない」地球の気候変動は人類がおよそ100年かけて地球上に建造、製造して人工物を作り出してきた時代以前にもありました。「江戸東京湾の海進と海退」人類が化石に固化したCo2を大気中に排出していない時代にも、地球上では大きな気候変動が行われていたのです。太陽の黒点活動の盛衰「宇宙万物の根源」や、地球の地軸のブレによる歳差運動「地球の歳差運動」も気候変動の要因です。

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この100年で建造、製造されてきた人工物やそれを作り出すために地球から採掘されたエネルギーや資源の増加が、最近の気候変動の要因の一つになっていることは間違いありませんが、それとともに太陽の黒点活動の盛衰、地軸の歳差運動など様々な要因が重なり合いながら今の地球の環境、気候が形成されていることを忘れてはいけないと思います。「風が吹けば桶屋が儲かる

生物と人工物の縄張り争い 2021年01月05日

先のブログで地球上の人工物と生物の総重量が並ぶというお話をしました。「地球上の人工物と生物の総重量が並ぶ」地球上の生物の総重量は約1兆1000億トンで、そのうち植物の重さが約90%を占めているようです。質量で比べてみると人工物の質量を2000kg/㎥、植物の質量を500kg/㎥と仮定すると、人工物と生物の重量が同じになっても、まだ生物の質量は人工物の4倍あるということですね。20世紀初頭には人工物の総重量は350億トンで、生物の総重量の約3%、質量は植物比の1%以下であったようです。人工物はこの100年の間に重量比で約31倍伸びて生物の重量に追いつきました。そして質量も植物比で約25%までになりました。

P7120074.JPG生物と人工物の違いは何でしょうか?その一つは生物は体内から水分を体外に蒸散させることで体温を調整する機能があることです。ブログで何回も取り上げていますが真夏の東京で外気温が30度の時にコンクリートの表面温度が約50度、芝生の表面温度が約32度と約18度ほどの開きがあるのは、芝生が体内の温度が高くなると体内から水分を蒸発させて、気化熱の働きを利用して表面温度を下げて生命を維持する機能があるからでしょうね。「7月の風のガーデン」人間も真夏の暑さの中で汗をかきながら体温を調整しますね。いま私が住んでいる東京23区は緑化面積はおよそ24%、人工物の面積の比率が76%です。「ヒートアイランドにオアシスを2020」これは水分を地中から吸収して大気中に蒸散させる植物の循環機能が24%まで減少したということですね。これが人工物に覆われたヒートアイランド東京の環境を作る大きな原因の一つになっています。

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ヒートアイランド現象というと夏の暑さが話題になりますが、先のブログでもお話ししたように、東京の気温を過去56年にさかのぼって測定したデータでは、夏よりも冬の気温の上昇が大きいようです。「ヒートアイランドにオアシスを2021」そして東京の夏の気温に変化が見られないのは今も56年前も測定する場所が植物(芝生の上)という条件が変わらないからでしょうね。

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それに対して冬の気温が上昇してきた理由は、人工物(コンクリート、アスファルト、車、室外機等)が56年前よりも増えてきたことで、太陽からの放射熱がコンクリートやアスファルトに蓄熱されたり、車や室外機からの廃熱が増えたりしている影響が原因ではないでしょうか?

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生物は自らに備わっている機能で体温を調整できますが、人工物には温度を調整する機能がありません。これからも当分の間、地球上では生物と人工物との間で縄張り争いがくり広げられると思いますが、最終的に地球上に生き残るのは生命力の強い植物や生物だと思います。

ヒートアイランドにオアシスを2021 2021年01月01日

先のブログで「私の仕事は人工物に覆われた76%の東京を透水性コンクリートブミコンと緑化コンクリートガーデンクリートで被覆してオアシスを作ることです。ただ76%の人工物をすべてブミコンとガーデンクリートで覆うことなどは全く考えていません。」と述べましたが、その理由は東京23区の人工物をすべてブミコンやガーデンクリートで覆う事が不可能であることがもちろんですが、ほかにも理由があります。

P1520442.JPG以前私はブログで過去56年にわたる東京の気温の変化についてお話したことがありました。「ヒートアイランド東京の気温 過去56年の気温の変化2」理科年表のデータに基づいて過去56年の東京の気温の変化をグラフにしたものですが、それによると真夏8月の東京の気温は1961年も2017年もあまり変わらずにほぼ同じ数値になっていました。それに対して1月、2月の気温は2017年の方が高くなっていることがわかります。下記のグラフをご覧ください。

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2017年は1961年に比べて、東京は都市化が進み人工物の質量(重量)が確実に増えているのに、なぜ真夏の温度に変化がないのでしょうか?その答えは気温の測定方法にあるようです。東京の気温は大手町の気象庁で測定されてきましたが、その測定方法は世界(WMO)基準に準じた方法で芝生の上、地上1.5mの測定地点に百葉箱やファン付きの通風筒の中に入れた温度計で測定されているようです。

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都市化が進み人工物が増えても真夏の芝生の上の気温は、都市化が進む前と比べて温度にあまり変化がないということですね。もちろん、真夏のコンクリートやアスファルトなど人工物の上の気温は芝生よりも20度以上の開きがありますが。

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私はこの現象に注目しています。コンクリートやアスファルトなどの人工物が増えた東京でも、その上に芝生などの植物を載せて育てる空間が都内の各地に広がると、そこは日陰で56年以上前の東京の夏に似た環境に近づくのではないでしょうか。

P1520417.JPG上のグラフを見てわかることは都市化が進み人工物が増えると冬の気温が高くなり、それに伴い年間の平均気温が高くなるということです。人工物が増えることで都市の温暖化が進んでいるといえるでしょうね。でも冬の気温が高くなることは人間や植物にとり過ごしやすい環境になっているのではないでしょうか?


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